入院日記(最終回)

入院日記も数を重ねてきましたが、書きたいことはあらかた書き終えた感がありますので、
今回を最終としたいです。
箇条書きでいきます

・謎の検査と結果未通達
前立腺の検査ということで聞いたこともない検査をしてもらった
MRの検査に似た機械だったが、音を使った検査ということで
いろいろな周波数の音を体に当てて、それで内部の様子を探るというもの。
「モイモイモイモイ」とか「ウォウォンウォンウォン」とか「ヴィヴィヴィヴィ」とか
漫画の擬音語みたいな音のする機械だった。
検査してくれた方は「少しうるさいかも知れませんよ」と言ってくれたのだが、
さほどうるさいとは思わなかったし、何より珍しかったので
とても興味深かったのだが、検査の結果が私に一度の説明も無いのである。
そこが大いに残念だった。
ま、知らせがないのは良い便りと、受け流しておいたのだが。

・おしっこの管が取れたら次は・・
今度は尿を一回一回量を測定して、
しかも一日分を全部溜めておけとおいうことだった。
専用の容器が対象の患者ごとに用意されていたのだが、
「ええ、そんなん聞いてないし」と思った事案だった。
これも意図がよくわからない案件だったが、しみじみと
「普通におしっこができるって幸せなことだったんだなあ」と考えさせられた。
こぼさないように容器にめがけて排出するのって神経的に疲れるし、
何より「匂い」が結構くるんだようね、狭いトイレ内だし。

・晴れて相部屋に移動
最初のうちはコロナの可能性がゼロではなかったので「個室」だったが
検査の結果「陰性」ということで、相部屋に移れることになった。
「どうして?個室のほうが良いんじゃ?」と思う方もおられよう。
でも、「相部屋のほうがマダまし」と個人的には感じた。
個室で面会もできない状態では、「自分」と向き合うだけなので
心が平静を保ちづらくなる気がした。
個室末期の頃、私の病室の扉をコンコンと叩く音がして
「はい」と答えても返事もなく、しばらくするとまた
「コンコン」とノックされることが2日ぐらい続いた。
看護師さんに相談しても、あまり相手にしてもらえなかったので、
ちょっと気が滅入ってしまった。
(帰ってから家族に言っても信用してもらえなくて娘にも「せん妄が出る病気があるよ」
って言われちまったよ。そんなんじゃなくてほんとにあったんだよぉ。。)
相部屋であれば他の人の反応を見て色々考えたり感じたりできるので
個室よりは自分が却って保ちやすくなる気がした。
最初の相部屋のメンツの中に看護師さん沢山おしゃべりする方と
それを聞いて聞えよがしに舌打ちして小声で文句を言う方がいて、
どちらの気持ちも分かって面白かったのを覚えている。
人ってお互いでバランスを取り合ってるんだなあと、しみじみした。

・栄養指導
入院中に2回ほど栄養指導があった
病院の栄養士さんから食事についての注意点を聞くのである。
病院の入院食がほぼベストの食事なので家に帰ってからも
同様の食事をするように言われた。
特に以下の点は心に残っている
「甘いパンは食べてはいけません」
食べるとすぐカロリーオーバーになって他のものが食べられなくなるためだという
そういえばしょっちゅう食べておりましたな、私は・・
「ジュースは基本的に禁止です」
「ご飯はお茶碗に軽く一杯だけです」
はい、この2つが過多で血栓ができてぶっ倒れたのが私です・・
「外食でうどんは食べてもいいですが汁は飲んではいけません」
塩分過多になるためだそう。しつけとは違うのだよしつけとは。
「果物は少量であれば体に良いので是非食べてください」
多すぎは糖分過多になるのでNGだそうです。
「肉と魚は積極的に取るようにしてください」
魚のほうがより良いと言われたが、震災以降海のもの信用してないんだよね、
個人的にはこの国は内戦状態にあると勝手に思ってるので。
あ、これは今回は関係ないね、、
糖尿病予備軍の方は結構多いと思うので、
心当たりのある方はヘルシーな食事一緒に頑張りませう!
栄養指導は夫婦で受けるように言われていたので家内と2週間ぶりくらいに会った
スゴい新鮮な感じがしたです、はい。

・リハビリとか
「リハビリしてもらいます」
と、医者は言ってたんだけど、そういうプログラムはなかったのよね。
ま、予想はしていたので、自主的に沢山歩くようにしましたけど、個人的に。
ももの筋肉が落ちちゃったので、歩き方をちょっと工夫してみた。
足の筋肉を使うのではなくて、胴体の筋肉を使う感じで。
これは未だ試行錯誤中です。

・お礼を言ったよ
明日退院という日に、特にお世話になったと個人的に思っている3人の看護師さんに
お礼を言いました。
マドンナさんと
細かい気配りと生真面目さが特徴のKさんと
「どっこいしょ」が口癖のおっとりしたMさんに
勿論他の方たちやドクターだっていなかったら私生きてられなかったんだけど、
この3人の方たちがいなかったら生きる元気が10倍位違ってきたと思う。
私には持論があって、それは
「上が駄目でも末端がしっかりしてれば救われる」という考え方
校長が駄目でも担任がしっかりしてれば
店長が駄目でも接客係がしっかりしてれば
社長が駄目でも実務係がしっかりしてれば
曲が駄目でも歌い手がしっかりしてれば
「何とかなる」というか良いものが生まれてくる。
世界中がコロナの影響でなんだかエライことになってきてる
でも、人が何らかの形で良くも悪くも触れ合うときに
そこには美しさや上手く口では言えないけれど尊いものが
生まれるチャンスがあるし、毎日あちこちで生まれてる。
それを感じられる人いようがいまいが、関係なしに。
そんなことを教えてくれたのが、この3名の方たちでした
本当にありがとう!

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