16センチフルレンジで音楽を聞いてみよう(設計・準備編)

今回は材料集めの巻です

スピーカーをステレオ用に1ペア作りますので、
スピーカーユニット、ターミナル(線をつなぐやつ)
エンクロージャー(所謂「箱」)、配線材は
2組必要になります。

まずはスピーカー本体
Visatonというメーカーの BG17 という
16センチフルレンジ
お値段は1本2000円くらい
2本で4000円ですね
価格の割にはスペックが良さげに思えたのでこれを選択いたしました。
80~20000Hzなんてこの値段で手に入るのね
(-10dbという但し書きですが・・)
Fostex FF165WKと最後まで悩みましたが、
今回はローコストで行こうということです。
向こうはペアで2万円くらいするから・・
磁石だって結構小さしね、こちらは。

見ての通りダブルコーンで見てくれの是非はともかく
「小さなお子様なら必ず真ん中を触ってみたくなる」
形状をしていると判断し
「フロントグリル」も購入しました
クリアランス中で、何と一個200円と激安でした。
マニアの方はフロントグリルつけない方も多いですが
今回はユニット保護の観点から装着の一択です。
かなり前に発売されていたフルレンジの型番付きです。
だから「セール中」なんでしょうね。

以前作ったスピーカーではターミナル使わずに
「ユニットに配線直にはんだ付けでアンプにも直繋ぎ」という男気仕様でしたが
年取ってくると不便なのはカンベンとなってきますので
今回は普通に裏板にターミナルつけることにしました。
フルレンジだけですと4つも端子は要らないのですが
今回は長期的な視点からツィーターも付けたので
ご覧の大掛かりなものになっています。
ペアで2700円ほど、結構するね。

こんなふうに裏板に四角い穴を開けてはめ込む仕様としました
穴あけにものすご〜く苦労したのですが、それはまた別の話。

今回は「吸音材」もコイズミ無線さんで専門品を購入しました
サーモ・ウールというもので、1000円ちょっとするのを2袋。
「手芸屋さんで綿とか買ったほうが良かったんじゃねぇ?」
と、後で思いました。
勿論吸音材で音は変わってきますが、
密閉でガチガチに吸音するとすれば、
おそらく普通の綿でも音質はそんなには変わらないと思います。
写真はコイズミ無線さんのサイトからです。(撮り忘れたあ)

以上専門的なパーツは自作ダー御用達の頼れるお店
「コイズミ無線」さんで入手いたしました。

以下は近所のホームセンターで入手です

非JISのコンパネ1820×910一枚 1200円ほどでした
これは写真はありません
普通のコンパネより安いのに板がキレイに見えたので
冒険心で初めての材料を選択しました。

こんな感じに板取を考えて「直線カット」も
ホームセンターでお願いしましたが、店員さんの対応がちょっとあれで
少し心臓のあたりがチクチクしたのはここだけの内緒です。
図面下の方のは、今回は使ってない「サブウーファー」用の材料です。
いつ日の目を見ることやら・・
カット代金は1800円位でした。

ちなみに詳しい寸法を書きますと
外寸は200×330×300で板厚は12mm
(板厚は商品によって変わってきますので参考程度にです
 板厚が変われば設計の細部も当然変って来ます)
「のりしろ」がどこに来るかを考えないとですので、
上板と下板は全体をサンドイッチするようにして200×300が2枚
前面(バッフル面と一般に言われます)は
側板より前に来て上下は挟まれるので200×306
側板は前はバッフルに接触、後ろは裏蓋は落とし込み仕様で288×306で2枚
裏板は落とし込むのでぴったりより1mmずつ小さく設計して175×305
変形の間仕切り補強桟は前はバッフル後ろは裏蓋、側板に接触なので176×276
これにユニットの後方に干渉しないように前面に切れ欠き中央に穴あけをします
ここの穴あけはサイズは適当で良いです。
穴開けてる理由は上下の空気室(?)が
完全に分離されるよりつながっていたほうが音的に良いと判断したからです。
補強桟のサイドは側板に完全に接着されますので
側板の鳴き止めと箱全体の強度アップを図っています。
今回の箱の最大のパーツがこの側板ですから、
一番共振しやすい場所と推定できる故です。
バッフル版のスピーカー位置(丸穴あけ)についてはは
左右は当然センター、上下についてはお好みで構いませんが
今回はツィーターを上部につけるため気持ち下気味になっています。
ツィーター無しでフルレンジとして使うのであれば
気持ち上気味の場所が良いと思います
上下も「どセンター」だと「共振」が強く出る可能性があるためです。
共振とは特定の帯域の音が強調されてしまうことです。
ただ、密閉型の場合「吸音材」でコントロールできますので
あまり気にしなくても良いかも知れません。
穴の位置はユニットとの「現物合わせ」やりつつが良いと思います。
サイズとか場所とか設計段階とはイメージが違ってきますので。
板取については「方眼紙」を用意して「10分の1スケール」で書くと
イメージが持ちやすくなると思います。
板取の設計がしっかりできていると
ホームセンターでのカットが多分スムーズになります。

先程も書いたように、まずはスピーカーユニットを入手されてから
設計をして、板取まで考えてからホームセンターに行ったほうが良いです。
ユニットの現物を見たほうがイメージが湧きますし、
突然「売り切れ」という可能性もありますので。
例えば今回購入したツィーターがもうsoldoutとなっていまして、
同じものを購入できなくなっております。
「カットしたけど合わない」のは悲劇ですので、慎重にです。

「ネジの類」(スピーカーユニットとターミナルの取り付けに使う)
「隙間埋めるテープみたいなの」(裏板を取り外しできる設計なのでネジで固定するが
                そこから空気が漏れにくくするため)
「内部配線剤」(スピーカーユニットとターミナルを繋ぐ電線)
「木工用ボンド」(今回の影の主役。組み立てはすべて接着剤で行っています)
電線はメーター30円と60円のものを選びました。
細い方3メートル、太い方6メートル
内部配線にそれぞれ50cmずつ×2と
アンプにつなぐのに1メートルです
この辺はご自分の環境によって変わりますので
計算なさってからご購入ください。
フルレンジだけで計算するならペアで材料代ほぼ1万円です。
市販のものでは1万ではまあまともな音のするものは無いので
ちゃんと使えるならコストだけ考えればお得ですね。
ま、メーカーさんも人件費が必要なので、お高くなっても仕方ないですヨ。
「原価だけでオーディオを語る事無かれ」です。
自分の人件費(?)も考慮すると自作でも実は高価になりますからね。
このプロジェクトはそもそも「売ってないから自作しよう」なのですから
安価で市販品があるならそれ買ったほうが楽です。

音楽そのものもバーンスタインも云っているように
「音楽はすべてが創造です」なので
原価はもともと掛かっているものではないのです。
機材とか楽器はどうなんだってこともありますが、
もともとのイマジネーションは原価がない世界と
私は思っています。
「何もないところから価値が生まれる」と云うことでは中廊下。
漫画でもシナリオでも、絵画でも創作系はみなそうでありますが
これはまた別の機会に掘り下げてみたいですね。

2回に分けるところをまとめたら、長文になっちゃいました・・

タイトルとURLをコピーしました