チャンネルデバイダー導入記(2)

さて、前回は3ウェイのデジタルチャンネルデバイダ
dbx DriveRack PA2を使うところまで書いた
今回は実際に使用する方法について書いていく

この機材、おそらく仕様を見た方は自分のオーディオシステム
(聴き専のオーディオ)
には、ひと目使おうと思わないのではないだろうか?
それはまずinput outputがバランスタイプだから。

一般の感覚だとこの端子はマイクロフォンに
使うタイプという認識ではないだろうか?
(高級品にはこのバランスタイプが使われることが多いが
それは今回は触れない。「お手頃で音楽を聞く」のが主眼の記事だから)

普及タイプのオーディオ機器では
ピンケーブル(アンバランスとも言われる)が使われることが多い

私も知らなかったら「使えない」と諦めていただろう
だが、こういうものがある

ばっちい写真でごめんなさい、これでも頑張ったほうなのです・・

バランスタイプの端子をアンバランスタイプに変換するアダプターだ

一個400円ほど(これもサウンドハウスさん)
こんなふうに接続して使用する

入力と出力はバランス側の形が異なるので注文する時は気を付けてください
一般の家電のコーナーではこのアダプターは見たことがないので
通販での購入になると思う。
このアダプターがあれば、一般的なピンケーブルでの入出力が可能になり
お手持ちの機材に繋ぐことができる
ノートパソコンやスマホなどのヘッドフォン端子から入力もできる
その場合はこんなケーブルを用意します

またバランスとアンバランスでは出力の値が異なっていることが多く
バランスは数値が大きくアンバランスは小さいが
PA2では背面に入力の感度を大小使い分けるスイッチが付いており
アンバランスでもバランスでも受けて問題ないようになっている。
これで入出力の問題はクリア

またこの機材は所謂「プロ用」なので
直にラックに置くように作られていなくて
プロ用の「ラック」に前面からネジ止めして使うようになっている

ただ
一台だけラックの上に置いて使うのであれば
「直置き」で使えなくはない。
私の場合は以前から直置きで使っていたもう一つのプロ向け機材と一緒に
こんなふうにラックに入れて使っている

TASCAMのDA-3000はDSD方式でも録音できるレコーダーで
すごく頼りになる機材です
また別の記事で紹介するかも知れない。

もう一つの問題はこのPA2、電源スイッチが付いていない
コンセントを入れたら電源が入りっぱなしということだ
これも人によっては問題と感じるかも知れない
私の場合は下流につなげるパワーアンプと一緒に
ホームセンターで買ったスイッチ付きのテーブルタップから
電源を取って使用している。

音楽信号をinput側に入力したら
PA2の内部でhigh mid low3つの帯域に分けて
output側から出力されるのでそこから3台のアンプが必要になる
ここのところが「マルチは敷居が高い」と言われるゆえんであろう。

今はアンプがデジタルアンプであれば安価に入手できる時代となった
デジタルアンプであれば一台1万円まで出さなくてもなかなかのものが買える
以前の「16センチフルレンジ編」で2台のデジタルアンプを使ったので
今回はもう一台必要になる。

今回は手持ちのこのアンプを使った。

以前自作アンプに凝っていたときに作った
「自作キット」のデジタルアンプである。
ケースは自分で秋葉原まで行って買ってきて
穴あけとか実装とかも自分でやった 今はもう出来ないな。。
これをlow用に(つまりウーファー用に)使った

当時キットの価格は1万円ほどだったと思う。
下の木製のケースの電源装置はネットで色々情報を探して自作した
コンデンサーやらダイオードやらネットで注文して。
電源用のコイルとか何と自分で巻いて作って、無事動いたんだけど
よくあんなアホらしいことやったもんだと、我ながら呆れる
普通に売ってるのを買えばいいのにね・・

で、ウーファーは以前に「エッジ張替え」の記事に書いた
自作のフルレンジをそのまま流用。

ウーファーはグランドピアノの下に設置してあるので
フルレンジやツィーターとは1メートルほど離れている
そのままでは時間軸がずれてしまうので
「ディレイ」を使って調整するというわけですね。

実際の運用で一番気をつけなくてはならないのは
「電源スイッチの順番」と
「ボリュームの位置」である
先程も書いたとおりPA2には電源スイッチがないので
電気を入れたときにoutput端子から大きな信号が発生することになる
それがそのままアンプに入るとアンプが壊れたり
スピーカーが焼き切れたり
あるいはその両方が同時に起きる可能性もある。

電源を入れる時は
1.入力する機材(PC、CDプレーヤー、オーディオインターフェイスなど)のスイッチon
2.DraiveRack PA2 の電源を入れる
3.PA2に繋いであるアンプのボリュームを絞りきってからスイッチon

電源を切る時はその逆で
1.アンプのボリュームをゼロにしてスイッチを切る
2.PA2の電源を落とす
3.入力する機材のスイッチをoff

厄介な手順ではあるが、音響機器を使う場合
「イロハのイ」の決めごとになるので必ず覚えて実行して欲しい。

まあ、この辺の作法が嫌で大抵は一般的な
「アンプが一台スピーカーが一台」の
普通のオーディオになっちゃうんだろうなあ、きっと・・
オーディオ雑誌とか見ても
かなりのマニアの方でないとチャンデバに行かないからなあ・・
自分もこの年になるまで踏ん切りがつかなかったし。

でも
一般的なシステムに行っちゃうと「価格」と「ブランド」の
ヒエラルキーに取り込まれてしまって
ものすごくお金を掛けたり機材をとっかえ引っ変えしたりしないと
自分の好きな音に巡り会えない可能性が高い。。
いや、むしろ一生たどり着けない人も多いと思う。
実際私もそうなりつつあったわけで、
この記事は所謂「オーディオ沼」を回避して
音楽を楽しもうよと、そんな想いを持って書いています。

私はチャンデバ使ってようやく機材の呪縛から離れられた感じがしてますので。

続きます

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