16センチフルレンジで音楽を聞いてみよう(高音域チャンネルデバイダ編)

Fostex製の比較的安価なチャンネルデバイダーと
それよりも更に安価なクラシックプロの小型デジタルアンプを使って
ようやく「2ウェイスピーカー」の音出しまで辿り着いたということを
前回に書いた。

今回使っているフルレンジの価格が左右で4000円ほど
フルレンジにつないでいるアンプが5000円ほど。
自分で予想していたよりも「聞ける」音で鳴ってくれているので
調子に乗って、今度はチャンデバをあまりコストをかけずに
追加してみようという、まあ安易な発想です、ぶっちゃけ。
折角ツィーター入手してたので使わないままはもったいないですし。
(もう組み付けまでしてあるからね♡)

チャンネルデバイダはこんな感じで配線します

安価なチャンデバですが
クロスオーバー周波数は可変で1kから6k(真ん中のつまみ)
左は高域側のレベル調整つまみ、右は全体のボリューム調整です

本来直にアンプに入る音声信号をチャンデバの入力に結線し
出力は高音用と低音用に分けてそれぞれ結線。
高音用と低音用で2つアンプが必要になる。
この辺が「敷居が高い」と思われてるところ。

このアンプはフルレンジ側

このアンプはツィーター側

それぞれスピーカー製作時に付けていた端子に結線し

音出し

せっかくなので、
録音してツィーターの有無でどれだけ違うのか、比較してみた

異邦人(部分)フルレンジのみ

異邦人(部分)マルチアンプ+ツィータ

Greenfields  (部分)フルレンジのみ

Greenfields (部分)マルチアンプ+ツィータ

バンジョーとヴァイオリン  (部分)フルレンジのみ

バンジョーとヴァイオリン  (部分)マルチアンプ+ツィータ

ツィーターを加えたほうが、口元や手元が見えるような音になっているのが
おわかりいただけたかと思う。
同時比較するとフルレンジの高域が少し歪っぽい感じもする。

実はクロスさせる周波数とかレベル調整は、一定ではなくて
曲に合わせて微調整している。
中低域を受け持つのは軽やかなフルレンジなので
ハイ側は伸びている方だと思うのだが、それでも曲やジャンルによって
最適な値は一定というわけには行かず、クロスさせるポイント、あるいは
レベルの調整は曲ごとに行う感じとなった。

例えば
シンバルの音が大切なジャンル、アグレッシブなジャズに合わせて
セッティングしたとすると、クラシックの室内楽のヴァイオリンの音は
きつくなって聞きづらくなるし、逆にクラシックでいい感じにセッティングすると
ジャズやロックには合わない感じになることが多い。
歌であれば男声女声によってもレベルやクロスの最適ポイントは異なる気がしたし
もっと踏み込んで言うなら、プロデューサーによっても音の好みが違うので
同じジャンルであっても微調整は必要だと、個人的には感じた。

これはあれですね、個人で2ウェイ3ウェイのスピーカー作って
内部にネットワーク(コイルとかコンデンサ組み合わせるもの)作って
オールジャンルに対応させるのは無理です。
少なくとも私には無理。
一つのジャンル、狭い範囲の楽曲ならフィットさせられると思うけど
全部にジャストミートさせるなんか無理、絶対ムリ。
それが今回チャンネルデバイダ使って試してみた私なりの感じです。

解り辛い書き方かも知れないので逆の書き方をしますと、
チャンネルデバイダ使ったら自分の好みの音で音楽を聞ける可能性が
飛躍的に高まる、ということです。
少なくとも単品のアンプやスピーカーを買ってきて
それを組み合わせて自分の好みの音にするよりはずっと簡単と
そういう可能性を感じました。

この辺の説明は長くなるので次回か次々回くらいに書きます。

次に、異邦人のみだが、チャンネルデバイダで分割した
フルレンジ側(ツィータ側はミュート)

ツィーター側(フルレンジ側はミュート)

結構マキシマイズしています、この音声は特に

クロスオーバー周波数はおよそ3.5KHzくらいと思う。
あまりこういった音を聞くチャンスは無いと思うので結構貴重かと思うのですが・・

フルレンジ側はもうほとんど音楽の情報が入ってるでしょう?
むかーしのラジオみたいなちょっちしょぼい音ですけど(高音がまるで無いからね)
一方で、高い方の音、クオリティが必要な気がしますか?
ぶっちゃけ、「ノイズっぽい」音じゃないですか?4000ヘルツから上は?
勿論ね、高い機材を揃えても音が変わらないとまでは言いませんよ。
そういったものにお金をかける方を私は尊敬こそすれ、色眼鏡で見たりはしません。
でも、こういった音であれば、そんなにコストかけなくても
使いこなせると感じませんか?
安物のチャンデバとデジアンでも、
追加したツィーター分の幸せは得らるのではと私は感じました。

最初に申し上げている通り、10人中8人ほどは
こんな細かい差異は気にしないで音楽に集中したい方と思いますので
「こんな〇〇もいるのか、困ったもんだな!」とスルーよろしくです
逆に「おお、こんな面白い世界があるのか、すげー」と思った方は
くれぐれも同じチャンデバをネットとかで即注文しないで
続編記事をお待ちください。
マニア予備軍の方ならこのチャンデバではいずれ不満が募ってきます
(商品をディスっているわけではないですよ、価格なりには素晴らしい機材だと思います)

次回は「コンポーネント」「マルチ」にまつわるお話と、
ウーハー追加についてです。

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