入院日記(13)

今日は「お下(おしも)」を拭かれる話です。

「お下」というのは多分病院内の特殊用語だと思います。
オシリとかその前にあるやつとかのことですね。
それを絶対安静のときには自分でできないので、看護師さんが
変わりにキレイにしてくれるというものです。
ペットボトルみたいなのにお湯を入れて
その先にシャワーみたいなのを付けて流してもらったり
暖かい濡れタオルで拭いてもらったり。
それを「お下(おしも)」と言われておりました、はい。

で、これをやってもらうときには「おしっこの管」が
付けられた状態で、その管のあたりから
バイキンが入って膀胱とかかが炎症を起こす可能性があると
ですので名称のイメージや絵面とは違って
かなり大事な処置らしいんですよね、伺ったところ。

何度も言いますが私、入院自体が初めてでしだでしょう?
とんでもなくこっ恥ずかしかったんですよ。
「あ、そんなところまで拭かれるんですか、ちょっと私はまだ心の準備がぁ〜」
みたいな感じで身悶えして拭かれておりました。
顔だっておそらく赤くなっていたんじゃないかしら
ああ、恥ずかしい恥ずかしい!
でもね
段々と慣れてくる
人間ってえのは結構恐ろしいものですな。
平気な顔で処置を受けられるようになってくる。
そうなると次に心配になってくるのは
「拭かれてるときにおっきくなったらどうしたらいいズラ?」
という男の子の悩みでしたが、幸いにそういう事態は
起こらずに無事帰ってまいりましたです。
自分が一番ホッとしていますよ。
絶対ナースステーションで話題にされちまいますからね
ええ、間違いっこなしでさぁ。

で、いろんな看護師の方の違いが
如実に現れるのがこの
「お下処理」だと思ってました。
以前書きましたマドンナさんの「お詫び体ふき」のときはそれはもう
半端ない丁寧さでしたが、
普段の行いというか、患者側のことを大切にして下さる方々は
同様にお下もスゴく丁寧に処置してくださいます。
逆に、やっぱりできない苦手だわあみたいな方も
当然いらっしゃるわけで・・

ある日明らかにまだ看護師歴が1年も行ってないだろうみたいな方が来られましてね
非常にやりづらそうにお下をやってくださったんですが、
ええ、モチロンあっしはそういうのは理解ある方だと思いますんで
おとな〜しくしていたんでございますが、
その方何と「シャワーのペットボトル」に
部屋に来ている水道の水をそのままお使いになりましてね、
「流しますけど水でいいですか?」みたいなことを
おっしゃりながらですね、
ええ、他の方たちはどこか他の場所からお湯を用意して持ってきてくれていたんでございますよ。
この方は不慣れだったけど肝が座ってるね。
私もちょっとそれ聞いてびっくりした
「え?水ですか?」
だってねデリケートなところですよ、とっても
人類であれば皆さんご存知と思うけどね、言うまでもなく。
「ここにお湯ないんで」
って口にしたかと思うと4月上旬の水道水そのまま
掛けてくれました
「ううっ」
「どうされました?」
全身縮み上がったかと思いましたですよ。
「いや、あの、その」
言えないですよこれから立派な看護師さんへの階段を
じわじわ登ろうかってお方に
「ワシの大事なとこに冷たい水ぶっかけてくれて、どないしてくれるねん!」
とはね。。
というかさあ、自分の大切なところ、水で洗ってみるとよく解るんじゃないかしらネ
どんな感じになるかというのは・・
「いや、その、なんというか」と口にしつつ
「俺さぁ、確か心臓の病気でここに入院してたはずだよなあ、ハハハ」
と、心の中でぼそっと自問自答するのが精一杯でした。
で、その冷た〜い水の後に一応拭いてくれたのですが、
まあ、あれほど「お座なり」に拭くというのは私は今まで見た事がないレベルでした。
おっさんの世話が嫌なのは解るけどさ〜
所要時間が2秒というのはいくらなんでも無いんじゃないの?
心臓の辺りが痛くはないがなんだか もの苦しくなったお下処理でしたな。
その後、気の小さい私めは
3日間ほど落ち込んだ日々を過ごしておりましたですよ。

後日、別の信頼できる看護師さんに聞いたところ
やはり「ぬるま湯」で洗うのが普通とのことでした。
そりゃそうだろ〜とも!

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