入院日記(10)

今日は入院中の精神状態とについて書いていきます。
私、スマホ持たない派ですので、外部との連絡手段がなくて
コロナの疑いがありということで個室でしたので、
「おひとりさま」の時間がそりゃあもう沢山ありましたです。

家内に雑誌を差し入れを頼んだら、見繕って持ってきてくれたのですが
なんともまあ面白く読めること読めること!
情報に飢えていると、こんなにも違ってくるのかと!
砂地に水が吸い込まれるが如くです。

で、調子に乗りまして買ってはいたけどまだ読んでなかった雑誌と
普段勉強している楽譜とかを差し入れてもらったのです。
コロナ対策のため病院全体が面会できない状態でしたので
本一冊お願いするのも3日がかりだったときもありましたよ。
スマホ持ってないと人権無いみたいな社会ですわよ、おくさま、、
まあ、それは別の記事にします。

音楽の楽譜を数冊持ってきてもらって読んでいくと
まあ、普段できない発見がどんどんと出てくるです。
私、40の手習いよろしく、40過ぎた頃から音楽へのアプローチを
かなりがらっと変えて「和音」を何よりも重視して勉強する感じにしてきたのですが
その成果あって、音楽が心の中に響いてくる!楽譜を真剣に見つめていると。
死んでもいいとは思いませんでしたが、いろいろ言われつつも
音楽続けてきてよかったなあと、心底思いました。
習いはじめのときは楽譜に引きづられるばかりで
響きにまで直結できなかったですからね。
メロディと伴奏のバランスについても、新しい発見が得られたし、
ショパンが人の手の形を尊重して、メロディを作っているのも
楽譜を読んでいるだけで感じ取ることができました。
「なんて親切なんだろう、ショパンという人は!」
と思わず口にしました。
また、ヨハン・シュトラウス所謂ワルツ王ですが、
すごくメロディを大切にしていたんだなあと改めて思ったです。
コンコーネの歌の教本と、ベートーヴェンのピアノソナタ集も
持ってきてもらって、これもすごく勉強になりました。
ありがとう一番末の娘よ。

雑誌で言えば「サウンド&レコーディング」誌ですね、読んで楽しかったのが。
普段ですと買ってきてもちっとも読む気がしない不思議な雑誌だったのですが、
入院中だと楽しく読めました。
で、気がついたんですね、この雑誌、他の本と
情報の密度が全然違う。
2倍、あるいは3倍位、1ページあたりの情報量があるんです。
だから、サラッと読もうとしても全く頭に入ってこないわけです。
「カタログ」しかも、商品がズラーッと大量に掲載されているカタログのような
情報量だったのですね。入院して初めて気が付きました。
だから、普通の2〜3倍時間をかけて丁寧に読んでいかないと
頭に入ってこないわけです。病院の売店で売るといいんじゃない?
ああ、そういう問題じゃない、、

あと、書籍紹介をしようと思ってまだできてない
「菅野沖彦のレコード愛好家訪問」もすごく面白くて
これもそれこそ食い入るように読みました。
3回位読み返したんじゃなかったかしら。
これも情報量が半端ない本ですので、入院した人向けと言えますw

あと、「神様の存在」というのがすごく身近に感じられましたね。
このブログではあまり宗教的な話はしないつもりですので
「どの神様?」というのはナシですヨ。
極限状態に近い所で、修行とか神秘体験とか起こりやすいわけで
そりゃあ、そうだよなあと、これも感じました。
修道院とか砂漠とか荒野とかあるいは滝に打たれるとか、
スマホなき面会謝絶の病院の個室はそういった趣の場所でした。
前にも書きましたが、備え付けのテレビは全く使わなかったしね!

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