入院日記(4)

さて、ドラマにも出てくるようないかにも手術室のような場所に
看護師さんたち5人位に取り囲まれてベッドに寝かされた状態で移動した私。

右腕の手首のところには何やらチューブのようなものが入れられているようだ
術着のスタッフから挨拶があったような気がするし
「これから検査をします」と言われたような気がするが、
局部麻酔のせいか色々ショックなことがあったからか、
正直細かいやり取りはおぼえていない。

移動してきたベッドから手術を受ける用のベッドに移された。
がんじがらめではなかったものの、暴れないように
ある程度の保定はされていたと思うので周囲の様子はあまり良くわからなかったので
記憶もその分曖昧なのかもしれない。

右手首の先ほど説明したチューブの中にいろいろなものを突っ込んで
処置をしていくのだろうかと思うが詳しいことはよくわからなかった。
チューブが処置の要なのであろう、かなり局部麻酔をかけて太いチューブを入れて
押し込まれていたように記憶する

心臓の手術というと全身麻酔のイメージがあるが
カテーテル手術で局部麻酔で行うものらしい。
まあ、まだ「検査」ということではあったが・・

後で主治医となる循環器の医師が執刀であった。
色々この方については語ることになることであるが
一言先に申し上げておきたい。
「手術の腕はスゴ腕」
デリケートな作業を(心臓に間接的とはいえ触れる作業なのだから)
ものすごい勢いでおしゃべりしながら何時間も執刀していくのである。
すごくリラックスして治療をされていたと感じた。
専門用語なので覚えられなかったが
CT映像のようなものを使って幹部を見ながら
いろいろな長さのワイヤーのようなものを私の手首のところから
心臓の方にと操りつつ
患部についての会話をスタッフの人としたり
必要な器具を指示を出したりして
実に生き生きと施術されていたのが実に印象的だった。
そう、快調な部類のライブ演奏をするミュージシャンのようであった
誤解を恐れずに言うならば。

かれこれ1時間半か2時間経った時だった
「検査は終わりです。心筋梗塞ですね
引き続き手術にしますがよろしいですか?」
と、医師から私に問いかけ。
この状況で拒絶するのは岸辺露伴ちゃんでも難しいのではないだろうか?
私は当然「だが断る」とは言わず
「はいよろしくお願いします」と答えた。

手術と言っても私の受ける印象は何ら先程の「検査」と
変わるところはない。
おそらく2時間位いろいろな処置をされたのであろう、
昨晩からの胸の苦しみはきれいに取れていった。
「これでもう少し生きられるかもしれない、ふうう」
そう思えた時だった。
局部麻酔のせいであろう、痛みは全く無く
少し居眠りをする瞬間もあったようだ(疲れてたんだい!)
手術中の会話として印象に残っているものをいくつか。

「血糖値がとんでもなく高いです糖尿病ですね」
「健康診断に行かなかったんですか?今度から必ず行ってください」
「こういう場合は救急車使ってください。車運転するのはダメですよ」
「血管ボロボロですね」
いちいちごもっともです。。
自営業なので健康診断もう10年以上行ってなかった・・
妻にも行きなさいって言われてたんだけどね。。
後悔先に立たず。

糖尿病から脳梗塞や心筋梗塞になりやすくなるということ
耳にしたことはあるけど、我が身に起こるとはね。
あと、歯周病にもなりやすくなるとか、ムムウX
このあたりのことは医者ではなくて自分でググったんですがね。

夕方になって4時間以上かかったと思われる検査と手術も終わり、
皆さんにお礼を言い、処置室をあとにすることになる。
無事手術成功ということでであろうか、
スタッフの人たちの雰囲気が心なしか和らいだものになっていた気がした。

だが「お体拭きましょう」と看護師さんに言われ
自分の右腕を見たときにギョッとした。
文字通り「血まみれ」だった、まっかっかでしたよ文字通りに
手術の激しさを物語っておりました、ハイ。
あの腕の様子は一生忘れない気がする。

コロナの疑いもあるということで病室は個室。
費用の心配も出てくるところだが、私に決定権は無いようだったので
従うしか無い。

心電図の端子を体に付けられたまま24時間監視体制。
おしっこの管付き
ベッドは起こしてはいけない(当然起き上がるのもダメ)
用事があるときはナースコール
という感じで入院初日 完

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